三菱製紙 統合報告書2023
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11計画達成に向けて着実なスタート新しい三菱製紙グループの創造に向けて 当社グループでは「新しい三菱製紙グループの創造」とのスローガンを掲げて2023年3月期より中期経営計画を開始しました。次の3つの基本方針のもと、さまざまな取り組みを進めています。①「選択と集中」、「新事業拡大」による収益力の強化②グリーン社会への貢献③サステナビリティ向上のための組織変革 一番目の「選択と集中」と「新事業拡大」につきましては、水処理膜基材、フィルター、バッテリーセパレータといった、成長事業である「機能商品事業」に集中的にリソースを投じて当社の主力事業としていくほか、組織合理化による収益性向上施策に着手しました。 二番目の「グリーン社会への貢献」につきましては、脱プラ・減プラを促進し、安全かつ快適なサステナブル社会の実現に寄与する環境配慮型製品の拡販に加え、2050年カーボンニュートラルの実現に向けたエネルギー利用効率化の取り組みを行うなど、地球環境の保全・保護につながる活動を推進中です。 三番目の「サステナビリティ向上のための組織変革」につきましては、コーポレートガバナンス強化、サステナビリティ推進、ダイバーシティ&インクルージョン、コンプライアンスの徹底、働き方改革など、事業活動の基盤となる多岐にわたる分野で組織変革に取り組んでいます。 中期経営計画1年目にあたる2023年3月期は、国内における新型コロナウイルスの影響は落ち着いてきたものの、依然として収束の見えないロシア・ウクライナ問題、円安の長期化などの影響により、当初の想定以上に原油・石炭・天然ガス・木材チップなどの原燃料価格の高騰に見舞われ、苦戦を強いられた1年でした。しかしながら3度にわたる価格改定、各種のコストダウン、組織の構造改革に果敢に取り組み、最終的には目標営業利益の25億円には未達であったものの、売上高2,095億円、営業利益10億円と、黒字転換を達成することができました。また3期ぶりに株主の方々への復配も実施でき、中期経営計画の達成に向けて幸先の良いスタートが切れたと思います。

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