三菱製紙 統合報告書2023
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12部門間の連携と情報交換を強化グループの総合力を発揮できる体制へ高品質と開発力で独自の価値を打ち出す 2023年3月期はこれまでにない大きな構造改革に着手しました。機能商品事業では、2023年4月1日付けで研究開発企画部を京都に新設し、京都工場、高砂工場、KJ特殊紙株式会社と連携して開発・生産を行う体制を整えています。 紙素材事業では2023年1月のドイツ・フレンスブルク工場の売却決定をはじめ、国内では生産部門を八戸工場、北上工場、東邦特殊パルプの3拠点として集中管理し、情報交換を密にして事業にあたる体制を構築しました。 販売部門においても、ダイヤミック株式会社を三菱王子紙販売株式会社に統合し、当社グループの販売代理店を1社に集約しました。これにより分野に関わらずグループ全体の販売最適化を進めてまいります。 これらの構造改革の狙いはコストダウンだけでなく、部門間のコミュニケーションを促進し、シナジー効果を発揮できる組織へと変革することにあります。その成果も今年度からはっきりと現れてくると考えています。 中期経営計画2年目となる2024年3月期は、営業利益60億円を見込んでいます。機能商品事業においては、重点分野である機能性不織布関連事業の拡大、需要拡大が見込まれるエレクトロニクス関連分野の拡販に注力してまいります。また需要が減少しているイメージングメディア関連製品は、ラベル用途や産業用インクジェットなど新たな需要を取り込み、販売数量維持に努めるとともに、生産体制の見直しなど、収益向上に取り組んでまいります。 紙素材事業においては、価格改定効果の維持、生産体制最適化と在庫水準適正化を進めるとともに、環境配慮型商品の拡大など、製品ポートフォリオの転換を進め、早期の収益安定化を目指します。 三菱製紙グループの強みは何と言っても「製品品質」と、市場ニーズをいち早く捉えて製品化する「開発力」にあると私は考えています。新たな領域でも「三菱はやはり高品質」と評価してもらえる製品を提供していく所存です。トップメッセージ

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