三菱製紙 統合報告書2023
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64全取締役・監査役に対しアンケート実施① 取締役会の構成:構成員の員数、保有スキル、多様性② 取締役会の運営:開催頻度、議事進行、資料、情報提供体制③ 取締役会の機能:取締役会における議論、業務執行状況・取締役相互の監督、委員会の機能④ その他:前年度の実効性評価で抽出された課題の改善状況 現状の当社規模においては、取締役会はその機能を果たす上で適当な員数であり、各構成員は概ね十分なスキルを有している。また社内・社外役員の構成比率についても、適切な比率へ改善が進んだとともに、企業経営経験者の就任により議論が活性化したと評価できる。よって概ね適切な体制を維持していると評価できる。一方、多様性の観点においては検討が必要であり、特にジェンダー面での多様性の実現に向け取り組みを進めるべきである。社外からの女性役員の招聘の検討(※)、社内の幹部教育制度の整備による、女性を含めた幹部人財の育成が求められる。※2023年2月27日の取締役会において、女性取締役および監査役候補者の選任を実施。 開催頻度、議事運営、決議事項のトレースは概ね適切に実施されている。特に、2022年4月からの社外役員経営説明会の設置は、社外役員との情報共有体制の改善、社外役員の知見・経験の活用が図られ取締役会における議論活性化と審議の質の向上に寄与していると評価できる。更なる社外役員の機能発揮に向け、本説明会の選定議題の改善、社外役員の社内会議等へのオブザーバー参加、といった取り組みも検討する必要がある。また課題として、取締役会資料の提供時期の更なる早期化、重要案件の審議プロセスの工夫等について問題提起がなされている。 前年に引き続き、執行側の業務執行状況に対するモニタリング、取締役の相互監視、報酬に関するガバナンスは適切に機能している。一方で企業価値向上に資するサステナビリティ経営の実現に向けた議論や、ステークホルダーの視点を充分に汲み取った議論等に関しては、拡充が必要との認識が示された。また人財戦略に関しては、重要案件としての認識は共有されているものの具体的な議論は十分ではなく、今後の事業戦略において必要となるスキルを明確にし、経営戦略の観点からの積極的な議論が求められる。 その他、プライム市場上場会社としてのIR活動についてはより充実を図り、IR活動方針についての議論と、SR活動内容を取締役会と共有する必要がある。各取締役・監査役への個別インタビュー現状および抽出課題の分析取締役会での議論・評価Step1Step2Step3Step4① 取締役会の構成② 取締役会の運営③ 取締役会の機能④ その他コーポレート・ガバナンス取締役会の実効性評価 当社取締役会は、取締役会全体としての実効性に関する分析・評価のため、取締役および監査役にアンケートおよびインタビューを実施し、その結果に基づいて取締役会において議論を行いました。その現状の認識を共有するとともに、課題の抽出と取締役会の機能発揮に資する取り組みを通じて、継続的に取締役会の実効性の向上を図ってまいります。●評価プロセス●評価項目評価⑴ 2022年度 評価全般 「取締役会の構成」、「取締役会の運営」、「取締役会の機能」それぞれの観点から評価を実施した結果、当社取締役会は、自らに期待される役割および機能を適切に果たせており、また前年度評価で抽出された課題についても一定程度の改善が図られていることから、実効性は確保されていると評価できる。

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