インクジェットプルーフについての基本的なFAQです。
Q1 | インクジェットプルーフとは何ですか? |
---|---|
Q2 | なにに使うのですか? |
Q3 | だれが使うのですか? |
Q4 | どんなメリットがあるのですか? |
Q5 | どこで手に入りますか? |
Q6 | どうやって印刷本紙に似せているのですか? |
Q7 | どう出力するのですか? |
Q8 | どうやって印刷の色に合わせるのですか? |
Q9 | どの程度色が合うのですか? |
一般的にはオフセット印刷用紙に「見た目(色合いと質感)」を似せたインクジェット用紙です。さらに技術的には、発色安定性や印字画像の耐候性を高めたインクジェット用紙です。
この用紙とカラーマッチング技術と組み合わせることで、プリンタでデジタルデータ化された印刷原稿から直接印刷物の仕上がりをシミュレートすることができます(プリンタプルーフィングという。)
普段は意識されませんが、通常のインクジェット専用紙とオフセット印刷用紙とはかなり見た目が違います。
インクジェットプリンタでデジタル化されている印刷原稿の印刷仕上がりをシミュレートする簡易校正に使用します。
現在、DTP業界ではデジタルで入稿されるようになり、オフセット印刷する前に予めどういう仕上がりになるか確認するための作業が必要になります。インクジェットプリンタで印刷仕上がりを確認する場合に使用する用紙です。
広告/出版業界が短納期システムやコスト競争力向上を図るため、クライアント、画像制作業者、デザイナー、編集業者、出版社および印刷会社が協力し、業界標準化を検討しています。色管理、色校方法をあらかじめ決定しておけば、校正に費やす時間/労務費が大きく削減されます。現在、その方向に進んでいます。
基本的には普通のインクジェットプリンタの出力と同じです。
お使いのアプリケーションによって異なりますが、Adobe社のPhotoshopやIllustratorからの出力では、カラー設定やプリント設定のプリントスペースのプロファイルの割り当てなどを設定する必要があります。また、RIPからの出力では、出力ファイルの割り当てなど設定する必要があります。
プリンタドライバでもカラーマネジメント設定ができるものがあります。その場合は、アプリケーションとドライバとの出力プロファイルの割り当てが2重設定にならないよう注意が必要です。
最近のデザイン誌、DTP誌あるいはパソコン誌にはカラーマネジメントの特集していますので、一読されることをおすすめします。
プリンタドライバの用紙設定が分からない場合は、エプソンのプリンタではスーパーファイン専用紙、キヤノンのプリンタでは高品位用紙モード、HPのプリンタでは厚手コート紙モードを選択の目安とし、印字品質は、プリンタの最高品質かそれより1ランク低めの条件選択することが目安です。あとは、望む印字品質と色合いから、選択項目を変更していきましょう。
期本的には、プリンタと用紙の組合わせの色特性を数値化したデータ:「ICCプロファイルデータ」を出力プロファイルに設定することによって達成されます。
最近のプリンタ用RIP(CPS,Fiery,SuperPlex,PowerRIPなど)には、印刷シミュレーション機能が内蔵されています。出力時に「プリンタ固有機能」から合わせたい印刷条件を指定します。
RIPがない場合、Photoshopのようなカラーマッチング機能が内蔵されている画像編集ソフトの機能を使います。「CMYK設定」で合わせたい印刷条件を、出力時の「プリントスペース」欄でプリンタ条件を指定します。
最近ではICC規格のカラーマッチング機能が標準装備されるようになったため、以前のプルーフ専用機に比べてかなり低コストでカラーマッチングが実現できるようになっています。
校正用の専用カラーマッチングシステムを使用した場合、ICC規格の色変換に加え、微妙なトーン調整や、きめの細かい色補正、プリンタの変動の補正機能、といった強力な色変換機能がついています。
プリンタや設定条件、マッチングシステムの精度によって違うので一概には言えません。
またインク、用紙、印刷原理の全てが異なるために「一致」することはありませんが、「近似」させることができます。
インクジェットプルーフはインクと用紙の技術進歩によって、現在は数千万円近くするDDCPシステムに匹敵するレベルにあります。実際に印刷用紙に印刷する「本機校正」のレベルにはありません。