三菱製紙 統合報告書2025
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22価値創造マネジメント本」が互いにどんな影響を与え合っているかを整理・分類することで、三菱製紙グループが社会の中で果たすべき役割や、将来に向けて取り組むべき重要なテーマを導き出しています。こうしたプロセスを経て、三菱製紙グループでは10項目の「本質的なマテリアリティ」を特定しました。※1 国際統合報告評議会(IIRC)が公表している国際統合フレームワークで、製造資本、財務資本、社会・関係資本、知的資本、自然資本、人的資本という6つに分類されています。SHINKA戦略と6つの資本の視点に基づき、企業価値創造に最も貢献し、かつ優先的に取り組むべき10個の「本質的なマテリアリティ」を確定します。(課題と機会)を抽出技術・研究のSHINKA(深化)地球環境への貢献をSHINKA(進化)ガバナンス・人的資本経営のSHINKA(浸化)STEP1経営課題三菱製紙グループの中期経営計画の根幹をなす「SHINKA戦略」の視点から、自社が直面している重要な経営課題を抽出します。STEP1 三菱製紙グループの「経営課題」は、中期経営計画で掲げたSHINKA戦略(深化・進化・浸化)の3軸を起点として導き出されたものです。これらは、企業が将来にわたって存続・成長していくものとして位置づけられます。STEP2 三菱製紙グループでは、社会課題を「6つの資本」(製造資本・財務資本・社会・関係資本・知的資本・自然資本・人的資本)への影響として捉えています。同時に、当社が中期経営計画の中で掲げる「経営課題」は、これら6つの資本に多角的に作用しており、企業の持続的成長に密接に関係しています。このように、社会が直面する課題と当社の経営課題が重なる領域こそが、当社にとっての「本質的なマテリアリティ」であると考えています。経営課題を社会課題として認識STEP2抽出された経営課題を、企業活動に不可欠な「6つの資本」という枠組みで捉え直します。これらの資本と経営課題が重なり合う「交点」を特定し、「社会課題」として認識します。マテリアリティ選定のための分類と分析社会課題(6つの資本)STEP3認識された経営課題と6つの資本が社会課題に与える具体的な影響を整理・分類します。定義設備やインフラによる生産の力経済活動の土台となる資金技術やノウハウによる競争優位地球の恵みから得られる資源働く人の力と多様性経営課題課題マテリアリティ選定機会経営課題課題機会STEP410個の資本区分❶製造資本❷財務資本❸社会・関係資本社会との信頼・つながり❹知的資本❺自然資本❻人的資本マテリアリティ選定の考え方 SHINKAが導く「課題と機会」「社会課題(6つの資本) × 経営課題(課題と機会)」三菱製紙グループのマテリアリティ 三菱製紙グループでは、2025ー2027年度の中期経営計画において掲げた「SHINKA戦略(深化・進化・浸化)」を出発点に、これからの成長にとって特に重要なテーマを整理しました。まず、SHINKA戦略をもとに、当社の強みや課題を洗い出し、経営上の重点課題を明確にしました。次に、それらの課題が社会とどのように関わっているかを整理するため、「6つの資本」※1の視点を活用しました。このように、「SHINKA戦略」と「6つの資

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