三菱製紙 統合報告書2025
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69らの中期経営計画において、技術力の向上とシェア拡大を目指す経営陣や私たち社外役員に良い刺激を与えてくれるはずです。積極的な経営トップの意識が取締役会の中から、現場の研究開発部門、製造部門や営業部門といった会社全体に浸透していくことを期待しています。朱 私は金融機関の出身で、長らく金融やコンサルティングに携わってきました。製造業に関する知見は少なく、学ぶべきことが多いと感じています。先日、工場の見学もさせていただきましたが、原料のパルプから巨大な設備を経て、最終的に紙という製品になるまでの一貫した工程を目の当たりにし、そのスケールの大きさと技術の奥深さに感銘を受けました。紙を作る一貫した工程を理解できただけでも、非常に良い経験になりました。私のバックグラウンドを活かしつつ、まずはこの業界について深く理解していきたいと思っています。渡邉 当社では、取締役会の前に、月2回ほど社外役員向けに「社外役員経営説明会」を設けていただいています。これは、取締役会で審議すべき事項について事前に詳しくご説明いただく場です。これにより、私たちは十分な知見を得た上で本会議に臨めますし、会社側も社外役員説明会で述べた私たちの意見を事前に検討して取締役会に臨んでくださるので、非常に真摯な態度で運営されていると感じています。また、長期にわたる案件については、進捗状況を一覧表で報告していただくなど、やりっぱなしにしない体制が整っています。一度議論した案件がその後どうなったのかを継続的にフォローできる仕組みは、モニタリングの質を高める上で非常に重要です。 当社の指名報酬委員会は、会社法上のものではなく、任意の委員会です。今年、指名報酬委員会の規則を取締役会の決議により改正し、委員の過半数を社外取締役とし、委員長も取締役会で決めることになりました。これにより、委員会の独立性が高まり、取締役会写真左から 渡邉 敦子、朱 純美、灘原 壮一取締役会の実効性向上とガバナンス強化

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