三菱製紙 統合報告書2025
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70ガバナンス・人的資本経営を“SHINKA”(浸化)/ガバナンス社外取締役座談会の監督がより強固になったと考えています。客観性と透明性の高いプロセスを経て役員人事と報酬を決定することは、コーポレートガバナンスの根幹であり、この改革はその強化に大きく寄与するものです。灘原 先ほど渡辺さんからもお話がありましたが、社外役員向けの説明会は非常に有益です。社外取締役だけでなく社外監査役も参加し、弁護士、金融、保険、そして私のような技術分野の専門家など、非常に多様なメンバーで活発な質疑応答が行われています。それぞれの専門的な視点から質問が飛び交うため、一つの議題を多角的に掘り下げることができ、議論の質が格段に向上します。取締役会では社長も非常に質問しやすい雰囲気を作ってくださるので、忌憚ない意見がそれぞれの役員から出ています。取締役会が単なる形式的な会議ではなく、事前に説明を受け、十分な理解を得た上で議論がなされており、透明性が高く、機能的に運営されていると思います。 取締役会の実効性評価についても、皆さんが「単なる点数評価」ではなく、自由記載欄にかなり細かく意見を書き込まれているので、実効性のある改善サイクルが回っていると感じています。評価結果を真摯に受け止め、次年度の運営に活かそうという会社の姿勢が見えるからこそ、私たちも建設的な意見を積極的に述べることができます。朱 事前説明会の資料は丁寧に作成され、質疑応答も活発に行われており、会社の回答も誠実なものであると受け止めています。些細な質問にも、担当部署が真摯に答えてくださる。そうしたことの積み重ねが、経営陣と社外役員との間の信頼関係を築いているのだと考えています。渡邉 中期経営計画は、トップダウンではなく、現場の方々と対話を重ねて作られたものだと聞いています。それだけに、現場の皆さんも達成に向けて意欲を持っていることでしょう。大組織で、個人の頑張りだけでは中期経営計画の達成はできません。研究開発、製造、営業など、各部門、そして会社が一丸となって目標を達成するための意思と工夫が必要です。私たちはその進捗をしっかりとモニタリングしていきたいと考えています。計画の進捗が思わしくない場合は、その原因を徹底的に分析し、軌道修正を促すことも私たちの重要な役割です。灘原 この中期経営計画は、紙パルプから機能性材料へと大きく舵を切る、非常に期待の持てるものです。ただ、詳細な具体策はこれから走りながら作っていく部分もあるでしょう。私は、この計画を実行するための具体策を吟味し、貢献できることがあれば積極中期経営計画への期待と モニタリング

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