三菱製紙 統合報告書2025
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三菱製紙グループ 統合報告書202575をスピーディーに解決する。そのためには、社内の研究室に閉じこもるのではなく、積極的に外部に出ていくことが不可欠です。今年度、監査テーマとして、R&D部門の体制づくりや、研究者の評価制度といった点も、しっかりと検証していきたいと考えています。大塚 紙パルプ業界は、従来から地球環境に寄り添い共生を図っております。当社は、特殊な機能を紙素材に持たせた製品に特化し、強みを活かして社会に貢献していくという道を歩んでいます。昨今の、環境配慮が強く要請される世界において、まさに三菱製紙の物作りと思想が本領発揮できる時代となり、それが中期経営計画に発現されたと思います。牽引するのはR&Dで、バトンを受け取り実現するのは様々な現場、そして、実際に頭を使い手を動かすのは、やはり「人」です。その人たちがしっかりと育つ土台作りが重要です。中期経営計画においては、経営陣が進める戦略とリスクテイクを、守りと攻めの監査の中で見守っていくとともに、「人」が気持ちよく、一緒に社会に貢献する仲間として真に「SHINKA」していくことを、監査役としてリマインドしていきたいと思っています。 大塚 私は、官庁、コンサルタント、事業会社での経験、そして女性という特性や様々な個性がバックグラウンドになっています。そこで培った全てが、自身に第三者的な視点を与え、監査や調査の専門家として今の職務に活かせていると思っています。 助言の方法はアシュアランスとコンサルティングの二つの側面があると考えており、私はそのどちらも重要だと考えています。監査役はそれぞれの持ち味を生かし、監査役会で議論し集約し、会社に対して言うべきことは何かを整理して、提言していくことを大切にしています。滝沢 監査役は、言うまでもなく株主から選任された存在です。そして社外監査役として、独立した立場で客観的に会社を見ることを常に心がけています。また、コーポレート部門が本来の機能を発揮し現場とうまく連携できているか、会社全体が滞りなく円滑に回っているかという点にも関心払ってまいります。今年度も、その二つの観点から監査活動を続けていきたいと考えています。住吉 まず第一に、三菱製紙の監査役として機能できるよう、会社の全体像を把握することから始めたいと思います。その上で、最も大切にしたいのは、従業員の皆さんとの対話です。三菱製紙の文化や価値観を、対話を通じて体感していきたいという思いが強くあります。 そして、非常にチャレンジングな中期経営計画がスタートしました。今後、取締役会などで、その実行に向けた議論が活発に行われていくでしょう。私は監査役の立場から、その意思決定プロセスにしっかり関与していくことで、会社の変革に貢献していきたいと考えています。監査役としての今後の展望

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