●顧客と相談のうえ、仕様については適切な内容に見直す● 顧客と新規の仕様を合意する際は、自社の工程能力や製造可能な製品の性能を十分に検証のうえ、適切な内容とする●機能・品質に関係しない試験項目は仕様から除外する● 組織内の風通しが悪く、改ざん等の悪習が慣例化していた81● 売り上げ確保のため、顧客との間で工程能力から乖離した厳しい顧客仕様を合意していた● その中で、製品出荷のために数値を改ざんする構造が生み出されていた● 製品価格の値下げを恐れて、顧客との仕様改定交渉に至っておらず、品質向上の効果も限定的であった● 各種社内規程が遵守されていなかった● 品質保証部門の独立性が欠如していた● 品質に関する監視・牽制体制に不備があった● 品質保証部門の人事が長期固定化されていた● 品質についてのコンプライアンス意識が希薄であった● 「製品の実用上の品質に問題はない」等、数値の改ざんの正当化が行われていた● 今般の調査で判明した事案に関連し社内規程の見直しや制定を実施● 品質検査部門の検査員に対し、検査項目の設定趣旨等に関する研修を実施● 各工場の品質保証部門を本社に所属させ、工場からの独立性を担保する組織改正を実施(2025年4月)● 品質監査実施組織を明確化するため、技術本部内に独立した「技術監査部」を設置(2025年4月)● 監査対象以外の工場のメンバーを含む抜き打ち品質監査を実施。抜き打ち監査を仕組化● 管理職の在任期間ルール設定等による異動の活発化● 社長による国内全工場への訪問や社内報を通じて品質管理の重要性を徹底● 全役職員が参加した外部講師によるコンプライアンス研修を実施。今後の定期開催に本事案も織り込み教訓とする● 本社コンプライアンス推進機能を強化した組織へ体制変更(2025年4月)● 当社をどのような会社にしていきたいか、そこで各人が何を実現したいかを全員参加で考え議論する「クレド作成プロジェクト」を開始 ラインや世代を超えてコミュニケーションを活発化し風通しの良い会社作りに繋げる● インテグリティ重視の企業文化確立を社内外にメッセージ発出● 今後も前例にとらわれず、また職位の上下にかかわらず、より一層、気づいたことを意見として出し合える会社にする決意を経営トップや管理職から示していく1. 経営・ ビジネス上の問題2. 組織・内部統制上 の問題3. コンプライアンス意識の問題4. 企業風土の問題分類原 因再発防止策原因および再発防止策について 本事案の原因につきましては、以下の4つの問題があったと認識し、それぞれについて再発防止策を講じました。本取り組みに関しましては実施済みですが、今後も継続・強化してまいります。今後の対応について 株主やお取引先をはじめとするステークホルダーの皆さまには、多大なご迷惑とご心配をお掛けしましたことをお詫び申し上げます。今後はグループ全社をあげて再発防止策を実行し、信頼の回復をはかるとともに、中期経営計画に掲げているインテグリティ重視の企業文化の確立に努めてまいります。
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