高分子系は高分子化合物皮膜の膨潤作用によって、インクを吸収します。ちょうど、紙おむつの原理と同じです。多孔性微粒子系は無機微粒子皮膜の隙間にインクが吸収されます。ちょうど、シリカゲル乾燥剤の原理と同じです。
従って、表面がインクで濡れた状態となります。高分子系では、極端な場合数十分も乾燥時間を必要とすることがあります。
市販のインクジェットメディアでは、コート層が高分子系であるまたは多孔性微粒子系であるかを区別して販売をしていません。また、外観では両者を区別することは出来ません。
商品のパッケージに"微粒子技術"、"ミクロ技術"また"速乾性"などと記載している場合は、概ね多孔性微粒子系コート紙タイプと考えられます。一方、印字面側に水滴を落とし、皮膜がベトベトしてくる場合は高分子系コート紙と考えられます。