インクジェットプルーフ用紙の特徴
色基準で印刷標準化が進む
三菱製紙の「プルーフ用紙+印刷本紙」と 「ICCプロファイル」で、カラーマッチングを実現。

印刷・出力に関わる人は、日常的に「色が合わない」議論で苦労することが多くあります。経験と勘に基づいて熟練者が、スキャナー、画像処理あるいは印刷機を駆使し、クライアントのOKを出す色を作り上げています。そこでは、「赤を弱く」「黒を強く」「ちょっと明るく」などの感性的な表現が使われており、色に関する基準がないために、感性的表現に頼らざるを得なかったためです。

緯度経度  例えば、134度34度は何処か、、、すぐには分からないですが、東経134度北緯34度となると兵庫県明石市と分かります。色も同じです。色:C=20% / M=50% / Y=40% / K=10% はどんな色か、、、、すぐには分かりません。プリンタ機種、紙の種類、インクの種類などで変化するからです。でも、ジャパンカラーの色:C=20% / M=50% / Y=40% / K=10% とすると1つの色しか存在しません。
ジャパンカラーは、ISO制定規格のためのISO/TC130国内委員会が社団法人日本印刷学会の協力で制作されたオフセット印刷のための色標準です。要するに、日本のオフセット印刷の色は"これ"と基準を作ったということです。共通の色基準が出来たことにより、色に関する議論が的確に実施できるようになり、さらに印刷工程管理の標準化が簡単になります。デジタルデータ入稿が進むにつれて色管理がますます重要になります。究極には、しっかりカラーマネジメントされた入稿データでは色確認作業が不要となる可能性もあります。
印刷シミュレーションは、CMYK画像データをオフセット印刷した時の色をプリンタで再現させる作業です。 ただ同じCMYKデータでも、できあがりの色再現は印刷条件次第で大きく違ってしまいます。

これまでの流れ

これまでのインクジェット校正

あらかじめどういう印刷物をシミュレートするのか基準を決めておかなくてはいけません。そして、その色再現をデータの形(ICCプロファイル)で用意します。
オフセット印刷色のICCプロファイルは、印刷会社が用意して制作サイドに供給するのが一つの理想です(もちろん自社の印刷色再現を標準化することが前提 になりますが)。ただ最近のオープン化したワークフローでは、個別 の印刷会社の色ではなく、全員が共有できる印刷色再現の基準が求められます。
アメリカではSWOP、ヨーロッパでEuroPressという標準色が定められ、プロファイルが用意されています。  
日本では、国内の平均的な印刷条件を基準にしたJapanColor2001標準ができ、基準色として有望視されています。

JapanColor2001 標準色について

JapanColor2001とは ISO/TC130国内委員会が策定した、印刷に関する標準色です。 ISO12642パターン(928色)の測色値をデータで示しています。印刷条件は、商業オフセット印刷に関する国際規格ISO12647-2の標準条件をもとに、日本国内で普通 に使われているインキ,印刷用紙を使っています。
従来のJC97色はアート紙のみだったのに対し、JapanColor2001では4種類の用紙について決められています。
印刷濃度管理 JC2001では測色値が決められています。濃度値はインキの種類や濃度計によって微妙に違うので、JapanColor印刷見本を入手して、手持ちの濃度計で実測することが推奨されています。
用紙 Japan Paper
(日本国内の平均的な用紙、4種類。色見本サンプルは下記の三菱製紙製の用紙で印刷されています)
Type1 Type2 Type3 Type4
アート紙 マットコート紙 コート紙 上質紙
特菱アート ニューVマット パールコート 金菱
ベタパッチの色
L*/a*/b*
C:54/-36/-49
M::45/72/-5
Y:86/-7/92
K:13/1/3
C:56/-34/-47
M::48/69/-5
Y:88/-7/89
K:20/1/2
C:54/-36/-49
M::46/72/-5
Y:86/-7/90
K:17/1/3
C:59/-24/-41
M:54/55/-1
Y:89/-7/71
K:39/1/3
ドットゲイン量 (50%網)
C/M/Y/K
18/15/15/16 17/15/17/15 17/17/15/16 24/25/23/25

ISO/TC130国内委員会、(社)日本印刷学会発行、「GraphicTechnologyにおける標準化」より

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