インクジェット用紙の基礎知識FAQ

インクジェット用紙の保存

インクジェット用紙の保存方法についてのFAQです。

Q1:印字部分に触れると、色が落ちるのですが。

市販されている多くのインクジェット用紙では、印字された画像部分はインク吸収層の強度が弱くなっています。
インクが完全に乾燥すれば問題はないのですが、乾燥が終了する前に画像に触れるとインクが手に着きます。少なくとも印字後20分ぐらいは触れない方がよいでしょう。
また、水性顔料インクを採用しているインクジェットプリンタでは、色材である顔料成分が充分用紙に定着するまでに時間がかかります。印字直後には印字画像部分を「擦らない」、「擦れない」よう保護して下さい。

Q2:印字後、乾燥する必要がありますか?

メディアの種類によって異なります。多孔性の微粒子からなるインク吸収層を有するインクジェット用紙では、乾燥時間は要りません。ポリマータイプのインク吸収層を有するインクジェット用紙では少なくとも20分、十分に乾燥するためには約1時間を必要とします。
市販されている用紙の中で、「速乾性」、「乾燥不要」あるいは「多孔質」、「微粒子」などと記載されている用紙は多孔性の微粒子からなるインク吸収層を有するインクジェット用紙です。これらは表面の微細な空隙にインク成分が保持されるため、乾燥時間が要りません。印字直後に印字面に触れてもインクは手に着きません。
ただし実際にはインクが乾いている訳ではありませんので、重ね置きや梱包までには、やはり1時間程度の十分な乾燥時間をとることをお薦めします。

Q3:画像を保存したいのですが、どうすればよいですか?

インクジェットは、気軽に高画質なカラー印字ができることが利点です。保存するより都度印字するをお薦めします。 もし、保存をする場合は以下の手順を参考にして下さい。
・印字後十分に乾燥させて下さい。重ねた状態での乾燥は避けてください。
・IJ用紙の上にPPC用紙を置くと、さらに良い発色となります。
・高湿度、直射光の条件を避けてください。
・ラミネートすると保存性が高まります。
また、紙やインクは、オゾンなどの活性酸素により茶変や退色することがありますので、酸素との接触をできるだけ抑えて下さい。

Q4:インクジェットで印字した画像は、どのくらい保ちますか?

インクジェットは、気軽に高画質なカラー印字ができることが利点です。保存するより都度印字するをお薦めします。
印字した画像の退色は、インクの種類によって、あるいはプリント物の置かれた環境によって異なります。
水性染料インクを用いた場合、退色は1週間程度でも起こります。水性顔料インクを用いた場合、室内光条件下では20年まで保つ実験結果が得られています。屋外光条件下では6ヶ月が目安です。
また、近年インクの耐候性が向上しており、水性顔料インクでは室内でカバー付きパネルに入れておけば75年以上という評価もあります。
サイン看板業界で人気のあるソルベントインクでは非紙メディアを使用して屋外使用3年が目安です。

Q5:ラミネートや表面処理剤を使用できますか?

使用できます。
しかしながら、ラミネートの材料あるいは表面処理剤の成分によっては、インクやメディアに悪影響を与え、変色することがあります。
ラミネートや表面処理を実施する際は、予めご使用のインク、用紙との相性について予備検査することをお薦めします。

Q6: 屋外ではどのくらい画像が保ちますか?

屋外を考慮する場合、非紙メディアで顔料インクが前提になります。紫外線照射による実験結果では、6ヶ月間は目立った退色が認められないと考えられます。徐々に退色しても使用できる用途(宣伝ポスターなど)を考えると、概ね3年ってところでしょうか。
実際の退色は、水分の影響や酸化性ガス(例えば、オゾン)成分の影響などが複雑に絡み、もっと短縮されることがあります。長期の使用については、ラミネートすることをお薦めします。
ソルベントインクでは、非紙メディアを使用で屋外3年が目安です。

Q7:セロテープ(Scotch tape)で壁に貼ると、インクジェット用紙のテープ周辺が黄色くなった。

テープに含まれる成分によって発生する現象です。なるべくテープ貼りは避けてください。テープ貼りをする場合は、メンディングテープをご使用下さい。

個人用インクジェット用紙
三菱製紙のインクジェット用紙 IJ用紙の基礎知識
製品案内
月光 ファインアート
環境対策 イベント情報 サポート情報 お問い合わせ