HOME > 「FSC森林認証紙について」森林認証紙とは
□森林認証制度とは
持続可能な森林経営の概念は、1992年の国連環境開発会議(UNSED)において森林原則として提唱されています。「森林資源及び林地は現在及び将来の人々の社会的、経済的、生態的、文化的、精神的なニーズを満たすために持続的に経営されるべきである」といった内容であり、木材生産と環境保全の調和を目指しています。その後、持続可能な森林経営の程度を評価するための基準・指標の開発が始まり、1994年にヨーロッパの森林を対象にした「ヘルシンキ・プロセス」が作られています。
森林認証制度は、これらの基準や指標に従って森林が基準通りに管理されていることを第三者機関が評価・認証する制度であります。対象となる森林は、過去に伐採された後に更新された天然林(二次林)と人工林(植林)ですが、認証森林の多くは天然林です。
「モントリオール・プロセス」では持続可能な森林経営の基準として以下に示す7基準および67指標が設定されてました。
     
  持続可能な森林経営の基準(1995年 モントリオール・プロセス)  
 
  基準1:生物多様性の保全
基準2:森林生態系の生産力の維持
基準3:森林生態系の健全性と活力の維持
基準4:土壌及び水資源の保全と維持
基準5:地球的炭素循環への森林の寄与の維持
基準6:社会・経済的便益の維持および増進
基準 7:法的、制度的及び経済的枠組
 
     
 
□FSC森林認証制度とは

世界中で森林破壊が進行する中で、木材を上手に使いつつ森をまもっていこうという目的で出来たのが森林認証制度です。世界ではいくつかの森林認証制度がありますが、代表的な制度として、環境保護団体、木材関連企業及び先住民団体が設立したFSC(Forest Stewardship Council、森林管理協議会)森林認証制度があります。FSC森林認証制度には2つの認証(森林管理の認証:FM認証/加工、流通過程の認証:COC認証)があり、第三者機関が審査・認証します。

     
  ◎森林管理の認証(FM認証)
 
 
森林管理が、 環境保全の点から見て適切で、社会的な利益にかない、経済的にも継続可能であることを評価・認証する。
   
  ◎加工・流通過程の管理認証(COC認証)
 
  認証された森林から伐り出された木材が、 加工、流通の段階においても 他の木材と混ざることなく管理されていることを認証する。
 
     
 
□COC認証について

【誰がCOC認証を取得する必要があるか?】
森林認証製品に関する、原料採取から加工・流通の全ての段階で、下記の作業を行う場合、木材製品の所有権の発生する組織では、COC認証を取得することが必要とされています。

 
 
a) 製品が再包装されたり、加工あるいはラベルを貼りなおされる場合。
(例えば、認証紙が断裁加工され、認証製品として販売される場合)
b) FSC認証製品が他の製品に加工され、その加工後の製品がFSC製品として取り扱われる場合
(例えば、認証紙から印刷物やノートが製造され、認証製品として販売される場合)
c) FSC認証製品を購入した企業が、FSC認証製品として購入する企業に販売する場合
(例えば、卸商がFSCマークを付けた印刷物を製作する印刷会社に認証紙を販売する場合)
d) FSC認証製品を購入した企業あるいは組織が、その製品がFSC認証製品であることを主張した旨のプロモーションを行う場合
(例えば、小売店が認証製品の販売をその店の特徴とする場合)
 
 
  【COC管理システムとはどんなものか? 】  
 
 
(1) マニュアル作成
・文書化された管理システム
(2) 原材料の管理(現物、伝票)
・認証入荷製品の確認
・認証入荷製品と非認証製品の判別
(3) 製品の管理(ラベル、伝票)
・製品ラベリングの保証
・認証製品の判別
(4) 記録作成・保管(購入・販売記録等)
・記録
 
 
     
     
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