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植生調査

◎先生・指導者向けのページです。小学生の方はキッズコーナーをごらんください。

エコシステムアカデミーでは、森の様子を自分たちの目で確かめて、体験型環境学習の教材としています。
調査地ごとの樹木の生長量、放射線量測定も継続的に行っています。

1. 社有林の植生調査概要
三菱製紙社有林(村火、欠入の造林地2ヶ所で面積107ha)の植物相と植物群落を記録することにより、今後の森林管理の方策を考えるための基礎資料とする目的で、現地調査を筑波大学名誉教授中村 徹氏の指導の下、実施しました。
植物相調査:2013/11/12〜13, 2014/5/22〜26, 10/25〜26
植生調査 :2014/5/22〜26, 10/25〜26
晩秋、晩春および秋の調査により、合計441種類の植物が確認されました。内訳は、村火で371種類、欠入で329種類でした。これらのうち、草本植物は253種類、木本植物は188種類を数えます。

植生調査1

欠入造林地よりも村火造林地の方で出現種数が多いのは、おもに村火造林地に伐採跡地(植樹祭の場)があることによるものと思われます。これにより、スミレ類やリンドウなど、草原性の種が多く生育できたものと考えられます。
絶滅危惧種も14種(2021年レッドリスト比較)確認されており、その他希少な種も多数確認されました。
絶滅危惧種を保全するためには、本社有林が過度の人為的干渉を加えず、また管理放棄もせず、適切に植生管理を継続してきたことがうまくできているものと考えられ、今後、これまでの管理を継続してゆきます。

植生調査2

かつて軍馬の放牧場であったところにアカマツ主体の造林をした林で、その後、除伐などの手入れをしなくなって現在はアカマツ—ミズナラ林の相観を呈しています。
両造林地とも過度の人為を加えておらず、現在、比較的自然性の高い林になっています。
出現した種やササの分布をみると、本調査域が、太平洋側(寡雪)と日本海側(多雪)の推移帯にあることが理解されます。
村火・欠入両造林地(山荘周辺を含む)の森林群落は、相観などをもとに、スギ天然林、スギ人工林、ヒノキ人工林、河畔林、アカマツ—ミズナラ林、ミズナラ二次林の6群落に大別されます。

植生調査3

パンフレットに掲載の村火社有林の毎木調査を10年ぶりに実施しました。
以前は8か所の標準地はいずれもほぼアカマツ主体であったが、現在はアカマツが半減しミズナラなど広葉樹が増えてきています。

植生調査
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